69委員会年譜

1944(昭和19)年4月 「非鉄金属の増産に関する研究小委員会」創設

「非鉄金属の増産に関する研究小委員会」日本学術振興会第9常置委員会関連第69委員會として創設.第9常置委員会の部門とは,應用物理學,機械工業,造兵學,船舶工業,航空機工業,採鑛學,冶金學である。

1949(昭和24)年7月 「非鉄冶金第69委員会」に改称(委員長 桂辨三)

日本学術振興会維持会の設置に伴い「非鉄冶金第69委員会(委員長 桂辨三)」に改称して存続,非鉄製錬における基礎的,理論的な面から応用,生産技術面において広い範囲にわたる諸問題を抽出検討し,新しいプロセスや用途の開発等に資することを目的に活動を開始.

1965(昭和40)年9月 「黒鉱製錬研究分科会」設置

東北地方の黒鉱鉱山の開発を受け,「黒鉱製錬研究分科会」を設置.黒鉱製錬に関する調査研究活動「黒鉱の高度利用技術の開発に関する調査」を開始.

1972 (昭和47) 年7月 「黒鉱の高度利用技術開発に関する調査資料1,2」発刊

黒鉱製錬研究分科会では科学技術庁資源局の黒鉱小委員会と共同で企業側の黒鉱処理に関する資料・試験研究結果,大学側の基礎的な調査の成果が科学技術庁資料調査所から「黒鉱の高度利用技術開発に関する調査資料1,2」として発刊された.

1983(昭和58)年 「特殊金属小委員会」(主査:明石和夫委員(東大))を3年間の時限設置

「特殊金属小委員会」(主査:明石和夫委員(東大))を3年間の時限設置.各種金属,金属間化合物,半導体,セラミックス,超伝導材料,磁性材料,単結晶,アモルファス,薄膜,超微粉等を含む素材・材料のプロセスを対象とする研究会活動を開始.

1988(昭和63)年 「素材プロセシング第69委員会」に改称,第1分科会(非鉄製錬技術)および第2分科会(新素材関連技術)を設置

上記「小委員会」の活動を円滑化するため,従来の「非鉄冶金第69委員会」を「素材プロセシング第69委員会」に改称,同時に金属の製錬を扱う第1分科会(非鉄製錬技術)および新素材を対象とする第2分科会(新素材関連技術)を設置.新旧の素材と材料のプロセシングにおいて中心的役割を果たす産学共同推進の総合研究会として発展することを指向し積極的に活動を開始した。

1990(平成 2)年 「Rare Metals 90(北九州)」開催

「Rare Metals 90(北九州)」を開催.「産学協力による国際シンポジウム援助制度」の適用を受ける

1994(平成 6)年 委員会創立50周年記念「素材プロセシングシンポジウム」、「記念式典」開催

委員会創立50周年を記念して「素材プロセシングシンポジウム」ならびに「記念式典」を開催.これを機に「プロセス関係研究者・技術者一覧」を刊行した.これは,本委員会の各委員が所属する大学,研究所,企業を中心にプロセスに関連した研究や仕事を行っている人々の氏名と所属をまず分野別に列挙し,次いで50音別に配列すると同時に各自の専門分野を最大5項目まで紹介したもので、どこでどのようなことに従事しているかを知り,また情報を交換する際に役立つことを期待したものである.本冊子の刊行費用には,「創立50周年記念」にちなんで(社)日本工業倶楽部から日本学術振興会の「学術振興特別基金」に寄せられた厚志が充てられた.

1995(平成 7)年 「無鉛はんだ小委員会」(主査:増子曻委員)(千葉工大)と「光素子素材専門小委員会」(主査:森永健次委員(九大)を時限設置

産学共同研究支援事業に関連して,第1・第2分科会と並列した「無鉛はんだ小委員会」(主査:増子 曻委員)(千葉工大)と「光素子素材専門小委員会」(主査:森永健次委員(九大)を時限設置し活動を開始.

1996(平成8)年 研究課題「高性能無鉛はんだシステムの開発」採択

「無鉛はんだ小委員会」に関連して,研究課題「高性能無鉛はんだシステムの開発」が採択された.環境に優しく,しかも信頼性を持ったはんだ接合システムの発展に大きく貢献すべく,相互に情報交換を行いながら高性能無鉛はんだシステムの開発に基礎研究の面からの評価を与えた.

1996(平成8)年 未来開拓学術研究推進事業プロジェクトテーマ「ソフト溶液プロセスによる高機能無機材料創製」(プロジェクトリーダー:吉村委員)採択

未来開拓学術研究推進事業プロジェクト採択テーマは「ソフト溶液プロセスによる高機能無機材料創製」である.吉村委員をプロジェクトリーダーとする「ソフト溶液プロセスによる高機能無機材料の創製」は研究期間1996年10月~2001年3月で,コアメンバー6名,研究協力者9名で構成され活発な研究が行われた.

1998(平成10)年 企画委員会を設置.シンポジウム「21世紀の素材プロセッシング」を開催.

研究会の企画を検討する企画委員会を設置.企画第一弾として素材・プロセシングという見地から,学術と産業の力を結集しうる日本学術会議金属工学研究連合会,金属連合協議会(金属関連18学協会),日本学術振興会第69委員会が主催し,製鋼第19委員会,製銑第54委員会の共催も得て,シンポジウム「21世紀の素材プロセッシング」を開催.

1998(平成10)年 企画委員会の下部に「熱力データベース」,「乾式プロセス」,「電解プロセス」,「環境」,「新プロセス」,「新素材関連」の6小委員会を設置

企画委員会の下部に研究会企画の実働部隊として「熱力データベース」,「乾式プロセス」,「電解プロセス」,「環境」,「新プロセス」,および「新素材関連」の6つの小委員会を設置.

1999(平成11)年 未来開拓学術研究推進事業プロジェクトテーマ「自己組織化バイオミメオティック材料プロセシングの開発」(プロジェクトリーダー:高井委員)採択

未来開拓学術研究推進事業プロジェクト採択テーマは「自己組織化バイオミメオティック材料プロセシングの開発」である.本委員会が主管で「薄膜第131委員会」,「プラズマ材料科学第153委員会」の3委員会共同提案である.高井委員をプロジェクトリーダーにコアメンバー3名を含む13名の構成で,平成11年度から5年間の研究を推進した.

2000(平成12)年 「ハロゲン」,「環境・エネルギー」,「水」,「新素材創製」の4WGに上記6小委員会を集約改称

業界へのアンケート調査に基づき,今後の技術のキーワードにハロゲン,環境・エネルギー,水,新素材創製を抽出し、これらに関する4WGに上記小委員会を集約改称した.

2001(平成13)年 「非鉄金属製錬技術の伝承の調査研究小委員会」(主査:増子曻委員(千葉工大))を設置

新しい技術課題・開発に関する視点だけではなく,永年に渡り築き上げられてきた非鉄素材製造技術を体系化することによって公共の財とし,将来のための技術の伝承を図る知的資源とすることは,技術開発の基盤整備として重要である.この観点から,協力会員,学側委員,委員OBを対象に後世に遺すべき「非鉄金属製錬技術の伝承の調査研究小委員会」(主査:増子 曻委員(千葉工大))を設置.13年度から3年間日本鉱業振興会助成を受けてまず後世に遺すべき非鉄金属製錬技術についてアンケート調査から始め本活動を開始.

2003(平成15)年 「産学官連携促進小委員会」設置

学振を基にした産学官共同プロジェクトの検討,提案を行う「産学官連携促進小委員会」設置.産学官連携の促進を目指し,各種競争的資金獲得プログラムを積極的にコーディネートすることとし,手始めに産官学連携への共通課題の整理行いプロジェクト化を目指すことになった.また、第1・第2・第3分科会,および「産学官連携促進小委員会」による長期的展望に立った企画と,話題性のあるテーマを取り上げた特別企画とを組み合わせたプログラム編成により,研究会を年4回開催する体制となった.

2004(平成16)年 第3分科会(環境関連技術)を正式に設置

第1,第2分科会加えて,新たに環境・エネルギー関連技術を対象とする第3分科会(環境関連技術)を正式に設置.平成13年から活動を開始していた

2005(平成17)年 「非鉄金属製錬技術の伝承の調査研究」報告書発刊

永年に渡り築き上げられてきた非鉄素材製造技術を体系化することによって公共の財とし,将来のための技術の伝承を図る知的資源とすることは,技術開発の基盤整備として重要である.この観点から,協力会員,学側委員,委員OBを対象に後世に遺すべき非鉄金属製錬技術につい調査研究成果報告書(700ページ強).学振の特別事業援助金を受け,成果「非鉄金属製錬技術の伝承の調査研究」報告書を発刊した.

2007(平成19)年 第1分科会(非鉄製錬技術)内に「スラグWG」(主査:河原正泰委員(熊大))と,「電解WG」(主査:平藤哲司委員(京大)を設置

参加企業から協賛金を募り第1分科会(非鉄製錬技術)内に専門委員会の「スラグWG」(主査:河原正泰委員(熊大))と,「電解WG」(主査:平藤哲司委員(京大)を設立し活動を開始した.産学の若手研究者の育成を目的として,情報交換や基本データの収集確認を通じ,産業側には実プロセスの問題を学問分野の課題に翻訳するための訓練を,大学側には基礎研究の本質を実プロセスに応用するための訓練をそれぞれ提供する他,必要に応じて共同研究を推進することも目指し.両WGによる活動,および産・学による若手製錬技術者の教育を通じて,産学横断的技術者ネットワークの構築を引き続き推進することとした.

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